つながり、成長、発展する新たな輝きたちへ

毎週金曜日の23時。

あの日からこの時間が私の楽しみの一つになっていた。毎週毎週、金曜日を目指して私たちは走った。

軽い気持ちだけで見始めたこの番組も、今となっては私のかけがえのない一部になっていた。無名の練習生たちがデビューという一つの目標に向かって走る姿はあまりにも眩しくて青春をギュッと詰め込んだようだった。

毎日誰かが犠牲になる残酷な現実と向き合いながらそれでも切磋琢磨してきた彼ら。それぞれが抱える思いとお互いの努力を知っているから素直に応援でき、助け合える。彼らにとってもきっと、この3ヶ月間はかけがえのないものになったのだろう。

この3ヶ月間、彼らを見てきて思うことは、限りなく僅かなチャンスを掴む人というのは短期間で想像を遥かに超えるほどの成長を成し遂げることができるようになっているということ。生まれ持った才能と自身の限界を遥かに超えていく過程を見て、3ヶ月前の彼らは今そこにはいない。まったく別人の彼らがそこにはいた。

見ている側からすると、歯痒い気持ちや勿体無さを感じることもあった。しかし見ている情報はあまりにも限られていて、彼らを知っているようで知らない感覚を味わう。

いろいろなことがあったけれど、いつも彼らの努力とひたむきな姿勢に感動されられっぱなしだった。

練習生が脱落することはもはや、消息が途絶えることと同じだった。毎週みていた彼の姿がいきなり消えて、なくなる。全員でデビューできたらどんなにいいかと思うことはオーディション番組のあるあるとされているが、まさにその通りだった。

そんな中でも脱落したメンバーの分まで努力する彼ら。その血汗涙は見ている人を動かし、彼ら自身の血となり肉となる。その努力の結晶が最終回の日。キラキラと輝いてステージに舞い落ちていた。

最初で最後の全員で歌うシグナルソング。

たしかにこの歌詞のように、23人の練習生と私たち世界中のファンが繋がった瞬間がそこにはあった。

始まりがあれば終わりが来る。

君と僕の夢だったアイランド。

練習生全員にとっては終わりではなく、たしかにはじまりの瞬間だった。よく、ここからがスタートだというのを聞くけど、アイランドを夢見て走ってきた彼らはさらなるステージへと走り出したのだ。その門出を見届けることができて本当に嬉しく思う。

一つになって新たなスタートを切った彼らに降り注いでいたのは、これまでの彼らの努力の結晶とファンからの愛情が詰まった世界で1番きれいな星だった。夜空に浮かんでいた、一つ一つの星たちが祝福と共に舞い降りてきたのだ。

彼らには、その小さな輝く星一つ一つを拾い集めて自身をもっと輝かせるためのパワーに変えていって欲しい。そして、その輝きを纏って私たちの前に現れてくれたなら、また私たちが君たちを輝かせるよ、あふれる愛情と感動の涙と共に。そしてお互いが同じ気持ちであることに気づけるように。そしてまぎれもなく、私たちを輝かせるのは君たちで君たちを輝かせるのも私たちであるという事実に。

まもなく一つの夢が叶おうとしているのに、君たちは新たな夢をみ始めていたね。

大きな夢に、みんなで할 수 있어! と言える君たちはきっとすごいことを成し遂げられるんじゃないかと思ったんだよ。

それまでもそれからも私たちが照らすから

君たちが私たちの感動と慰め喜びになってくれるように、私たちも感動と慰めの存在になろうと思うよ。

改めて23人のみんな、感動をありがとう

おわり